栃木県佐野市は、防災・生活支援サービス「さのスマートセーフマップ」において、指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)の情報を地図上で可視化した。8月24日、同サービスを提供するウフルが発表した。猛暑が続く中、住民や来訪者が暑さを回避できる施設情報を迅速に確認できる環境を整え、熱中症対策の強化を図る。
近年は全国的な猛暑に伴い、熱中症による健康被害が深刻化している。総務省消防庁のデータによると、熱中症による救急搬送人員は2025年に10万人を超え、過去最多を記録した。改正気候変動適応法の全面施行に伴い、自治体が冷房設備などを備えた施設をクーリングシェルターとして指定できる環境も整った。
これまで佐野市では、対象施設の名称や住所、開放時間などの情報をPDFやテキストの一覧形式で公開していた。しかし、利用者が現在地から近い施設を直感的に把握しにくい点が課題となっていた。そこで同市は、地図上で視覚的に位置関係を確認できるよう、さのスマートセーフマップ上にクーリングシェルターの情報を表示する運用を開始した。
さのスマートセーフマップは、ウフルのデジタルマップ「elcompath」を活用したサービス。ウェブブラウザからアクセスできるため、専用アプリの導入や会員登録を行わずに利用できる。市民だけでなく、土地勘のない観光客などの一時滞在者も周辺施設を把握しやすい環境を整えた。
佐野市と同社は2022年から同市のDX推進に取り組んでおり、共通のデジタルマップ基盤を活用して掲載情報の拡充を継続している。同マップでは診療所やAED設置場所を確認できるセーフマップと、浸水想定区域などを表示するハザードマップの切り替えが可能だ。2025年にはクマの目撃情報も追加するなど、地域の安全に関わる多様な課題に対応している。