日本薬剤師会は、薬剤師のHPKI(保健医療福祉分野公開鍵基盤)電子証明書発行にかかる「薬剤師資格証申請サービス・審査システム」の稼働を開始した。8月26日、システムの開発を担当したサイバーリンクスが発表した。マイナンバーカードを活用した本人確認や電子署名により、申請手続きのオンライン化とともに事務局における審査・発行業務の効率化を図る。
日本薬剤師会は、医療DXでの電子署名などに用いるHPKI電子証明書を発行する認証局を運営している。同会が発行するICカード「薬剤師資格証」は、ICチップ内のHPKI電子証明書によって電子空間での薬剤師資格と本人性を証明するほか、券面の偽造防止加工により対面での資格確認にも対応している。同会におけるHPKI電子証明書の申請サービスおよび審査システムの更改にあたり、サイバーリンクスが新たなシステムの構築を担当した。
新システムでは、マイナンバーカードを用いた電子署名機能を実装した。これにより、利用者は住民票など一部書類の提出を省略してオンラインで発行申請を行える。スマートフォンによるマイナンバーカード読み取りに対応しており、ICカードリーダーなどの専用機器を用意する必要がない。発行申請だけでなく、失効手続きや申請状況の確認もオンラインで完結するほか、登録情報の変更や暗証番号の再設定にかかる申請書の作成補助機能も備える。
日本薬剤師会事務局においては、オンライン申請の受付に伴うペーパーレス化により、紙書類の処理や管理にかかるコストを削減できる。柔軟なアクセス権限設定が可能なワークフローの運用や申請から審査までのプロセス効率化により、審査や問い合わせ対応の業務負担を軽減する。システム基盤にはクラウド環境を採用し、拠点分散による安定運用や繁忙期の負荷分散に対応した。
今後は、薬剤師資格証(HPKIカード)の電子署名を用いたオンライン申請の拡充を進め、さらなる利便性向上と運用効率化に取り組む。