東急不動産は、契約AXサービス「Contract One」を採用した。9月10日、Sansanが発表した。膨大な契約書の管理をシステム化し、検索性の向上や取引状況の迅速な把握を図る。長期契約における担当者変更時の引き継ぎ負荷軽減にもつなげる。
東急不動産は、広域渋谷圏や竹芝エリアなどの首都圏における大規模な都市開発をはじめ、オフィスビル、商業施設、ホテル、リゾート、住宅など多様な不動産アセットを全国で展開している。事業展開に伴い、オフィスビルや商業施設に入居するテナントとの賃貸借契約書や、関係事業者との業務委託契約書など、取り扱う契約書の数は極めて膨大だ。契約の締結や更新、日常的な契約内容の参照といった契約関連業務は、同社の事業運営において重要な位置を占めている。
一方、従来の管理方法では契約書の検索性に課題を抱えていた。複数の契約書にまたがる条文の参照や比較、施設単位や契約相手方単位での状況把握などを迅速に行うため、契約情報へスムーズにアクセスできる環境の整備が求められていた。さらに、不動産事業では契約期間が長期にわたる案件も多い。担当者が変更になった際、過去の契約経緯の確認や関連書類の探索に多くの時間を要しており、業務引き継ぎの負担をいかに軽減するかも大きな課題となっていた。
こうした背景を受け、同社は契約書をシステム上で一元的に整理し、必要な情報へ素早くアクセスできる体制を整えるため、Contract Oneの採用を決めた。
Contract Oneは、紙や電子といった形式を問わず契約書を集約し、AIとオペレーター補正を組み合わせてデータを抽出する契約AXサービス。取引先名だけでなく、契約開始日や終了日、社内の担当者名、契約書本文に含まれる特定の語句など、多様な条件での検索に対応している。東急不動産では、オンライン上で目的の契約書へ即座にアクセスできる環境を整え、確認作業にかかる時間と手間の削減を目指す。
あわせて、AIが契約書ごとに概要を表示する機能や取引先単位でサマリーを作成する機能を活用し、契約内容や取引状況の把握にかかる業務を効率化する。また、任意の単位で契約書を階層化できる「カスタム契約ツリー」機能も活用する。多様なブランドや施設を展開する同社では、担当者が施設単位や契約相手方単位で契約内容を一覧・参照できる管理体系を構築した。これにより、長期にわたる契約期間中に担当者の交代が発生した場合でも、過去の経緯を含めた関連契約書を網羅的に確認できるようになり、引き継ぎ業務の負担が軽減される。
東急不動産 ビルマネジメント第二部 部長の東川健太氏は、「これまでの管理方法では、必要な契約書を素早く見つけ出すことや複数契約書の参照・比較、過去の契約を含めた経緯の確認に時間がかかっていた。Contract Oneを導入し、契約情報へのアクセス性を高め、担当者の変更や引き継ぎが発生しても業務を継続しやすい環境を整え、さらなる生産性の向上を目指していきたい」と話している。