コスモ石油は千葉製油所において、Microsoftの業務アプリ構築基盤「Microsoft Power Platform」を活用した法令申請アプリケーションを構築した。9月11日、システム構築を支援したエクサが発表した。年間数百件規模におよぶ法令申請業務を一元化し、判断業務の属人化解消とコンプライアンス強化につなげる。
コスモ石油の千葉製油所では、設備の改修や補修、定期整備などに伴う工事着工時に、工事内容や対象設備に応じて適用法令や申請の要否を確認し、行政への申請業務を行っている。
従来は、法令や行政資料、過去の事例などを担当者が個別に確認して申請要否を判断していた。労働安全衛生法では約500ページの解説書、消防法ではファイル約7冊分の資料を参照する必要があり、法令判断が担当者の経験や知識に依存していた。また、進捗管理をExcelで行っていたため、更新漏れや申請漏れのリスクを抱えていた。若手社員や中途採用者が増えるなか、ベテラン担当者の知見を継承し、経験年数にかかわらず正確に業務を進められる仕組みづくりが課題となっていた。
そこで同社は法令申請業務のシステム化を決めた。現場の要望を汲み取った具体的な提案を行ったエクサをパートナーに選定した。
エクサはコスモ石油とともに法令判断ロジックを整理し、消防法、労働安全衛生法、高圧ガス保安法など、利用頻度が高い代表的な16法令を対象に申請要否や区分を自動判定できる仕組みを整備した。新アプリケーションは、申請要否の判定から申請書作成、回覧・承認、進捗管理までを一連のワークフローとして集約。申請に必要な完成図書などの関連資料は、既存のデータ統合基盤と連携して添付できるようにした。
導入により、経験の浅い担当者でもシステム上の判定ロジックや参考情報を確認しながら判断できる環境を整備した。申請状況に応じてステータスが自動更新されるため、入力ミスや更新漏れのリスクも低減した。ベテラン不在時でも過去の判断事例を確認できるため、組織的なノウハウ継承にも寄与している。
今後は運用を通じて得られた改善ニーズを反映しながらアプリケーションの改良を進める。防火管理者や衛生管理者といった法定主任者の管理業務についてもデジタル化を検討していく。