土木工事を手がける平原組(鹿児島県湧水町)は、複数の現場に点在する重機の所在確認と点検簿の管理に、現場サポートの現場リソース管理システム「現場クラウド Arune」を活用している。9月30日、現場サポートが導入事例を公開した。重機の所在を電話で確認する工程がなくなり、日常・月次・年次の点検もスマートフォンで実施できるようになった。電子化した点検簿を完成検査で創意工夫の取り組みとして示したところ、発注者から好意的な反応を得た。
平原組は、鹿児島県湧水町に本社を置く土木建設会社だ。複数の現場を同時に抱える中、重機がどの現場にあるかを把握するには、現場監督に電話で尋ねたり、資材置き場を見回ったりする必要があった。「あの重機は今どこにあるのか」を確認する作業が日常的に発生していたという。
点検簿も紙で管理していた。点検簿は機材ごとに必要になるため、重機の台数が多い現場では書類が増え、検査の際に必要な記録をすぐに提示しにくいことが課題だった。
同社はAruneを採用し、重機の配置状況をWebブラウザとスマートフォンで一元管理できるようにした。日常点検、月次点検、年次点検も電子化し、スマートフォンやタブレットで点検簿を記録・確認する運用に移行した。
重機の所在は、Webやスマートフォンから確認できる。現場間のやり取りがスムーズになり、電話で所在を確認する工程は不要になった。センサーを搭載した重機では稼働時間も把握でき、今後はオイル交換などのメンテナンス管理にも活用したい考えだ。
点検作業では、重機を目の前にしてその場で確認結果を入力できる。点検結果はExcel形式で出力し、そのままファイルに綴じて管理できるという。年次・月次の点検時期も、Aruneを開く際に確認できるため、点検の失念を抑えられるようになった。
電子化した点検簿は完成検査でも活用している。3〜4現場でAruneを使い、完成検査の際に創意工夫の取り組みとして点検簿を示したところ、発注者から好意的な反応があった。別の現場でも点検簿を見せた際、発注者から仕組みについて尋ねられたという。
同社は改善要望も挙げている。点検簿にはログイン中のユーザー名を自動で反映できる一方、実際の点検者がログイン者と異なる場合は、担当者名を変更する必要がある。台数の多い現場では入力の負担になり得るため、現場にいるメンバーをリストから選択できる機能や、重機と担当者を紐づける機能に期待している。
Aruneの使い勝手について、同社は100点満点中「90点ぐらい」と評価した。まだ使い切れていない機能もあるという。
同社の担当者は、「重機が実際にどこにあるのか、稼働状況や点検など、手間を省ける部分が出てくる。スマートフォンで重機を目の前にしてチェックできる今の運用は手放せない」と話している。