宮城第一信用金庫は、ウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」とデータ分析基盤「Dr.Sum」で、営業活動を可視化する「渉外担当日報」を構築した。渉外担当ごとの訪問件数や活動内容、店舗別の実績を、全店舗で横断して比較できる。2026年10月1日から、全職員への運用を始め、紙の回覧を廃止した。10月13日、ウイングアーク1stが発表した。
宮城第一信用金庫は、「みやしん」の愛称で親しまれる信用金庫で、今年、創立75周年を迎え、2027年春には、新本部と本店営業部の開設を予定する。仙台は金融機関の激戦区で、DXで業務を効率化し、お客様と向き合う時間を増やすことを目指してきた。
2024年に、渉外支援システム「Area Power」を使い始め、営業担当者は、タブレットで訪問内容や商談内容を入力できるようになった。一方で、各店舗の活動は確認できても、全店舗を横断した比較や分析はできなかった。全店の状況を知るには、本部の担当者が、データを抽出してExcelで加工し、印刷して配布する必要があり、手作業の負担が小さくなかった。各部署が、ExcelやAccessで個別に管理する帳票は、100近くにのぼり、一元管理して共有したいという要望もあった。
金融機関向けの展示会で知ったDr.SumとMotionBoardを使うことにした。選定では、直感的な操作で、グラフや表など多彩な形にデータを表現できる点を評価した。最初に着手したのが、業務部から強い要望のあった「渉外担当日報」だ。Area Powerの営業活動データを、自動でDr.Sumに連携し、MotionBoard上で一覧表示する。しんきん共同センター加盟の信用金庫向けサービス「SK-Force」の預金と融資のデータも、Dr.Sum経由で組み合わせ、より多角的に分析できる。営業日報を画面に置き換えるだけでは、高価な日記帳になってしまうと考え、店舗同士や、個人と店舗全体の数字を比較できる設計にした。経営陣から現場まで、同じデータを見ながら議論できる環境を目指した。
開発は内製で進めた。ウイングアークへの相談や、カスタマーサクセスサイト、AIアシスタントも活用し、データベースの知識がない中でも、SK-ForceとDr.Sumの自動連携を実現した。2026年10月1日に全職員への運用を始め、渉外担当日報の紙による回覧を廃止した。全職員がパソコンから営業活動や実績を確認できるようになった。今後は、100近い帳票を、順次、Dr.SumとMotionBoardに移し、紙やExcel中心の業務を見直してペーパーレス化を進める。経営陣が予実の進捗を確認できるダッシュボードの開発にも着手し、各部署からも、新たなダッシュボードへの要望が寄せられている。
事務部の髙橋明彦部長は「DXは一人で進めるものではない。現場を理解し、システムを理解し、みんなで協力して進めることが大切」と話し、MotionBoardが、その取り組みを支える基盤になると期待する。