大成建設、デル・テクノロジーズのPowerScaleで全社ファイルサーバー刷新 容量2倍、データ容量削減、サイバー攻撃対策強化

2024年9月9日08:40|ニュースリリース公開日 2024年5月27日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 大成建設は、データ利活用の基盤となる全社統合ファイルサーバーを、デル・テクノロジーズのスケールアウトNAS「Dell PowerScale」で刷新した。5月26日、デル・テクノロジーズが発表した。データ容量の増大に対応できるファイルサーバー環境を効率的に整備しつつ、セキュリティ対策も強化した。

 従来の全社統合ファイルサーバーは画像や動画といったリッチコンテンツの増加で空き容量が逼迫しつつあった。また、ランサムウェアなどの攻撃に対抗するためのサイバーレジリエンス強化も課題になっていた。こうした背景から、大成建設は全社統合ファイルサーバーの刷新を決断した。

 同社は以前から、PowerScaleの前身である「Dell EMC Isilon」を利用しており、ノードを追加するだけで性能・容量を拡張でき、新機種へ容易に移行できるというメリットを高く評価していたという。そうした経緯があり、今回の刷新でもPowerScaleを採用した。PowerScaleのスナップショットを取得する「SnapshotIQ」機能によって誤消去データを即時に復旧できること、専用管理ツール「InsightIQ」によってストレージの状況を詳細に確認できる点も評価した。

 新たな全社統合ファイルサーバーには、SSDとHDDを組み合わせたPowerScaleのハイブリッドモデルを採用し、2023年5月から本番稼働を開始した。災害対策サイトにはアーカイブモデルのPowerScaleを配置し、PowerScaleのデータ保護ソリューション「SynqIQ」による遠隔レプリケーションで事業継続性を確保している。

 容量は従来の約500TBから約1PBに倍増し、データ容量の増大に対応できるようになった。また、PowerScaleの高効率な圧縮・重複排除機能により、実際の容量に対して約1/3程度の容量を削減し、コスト削減の面でも効果を上げたとしている。ラックスペースは旧環境の約1/2程度に縮小し、電力コスト削減にもつなげた。

 さらに、PowerScale向けに開発されたランサムウェア対策ツールを採用し、PowerScaleの使用状況を常時監視できるようになった。この対策ツールはAIを利用して監視し、ランサムウェアと推測されるイベントが確認された際には、スナップショットの取得などの操作を自動的に実行する。これにより、データ保護とセキュリティの強化を図ったという。

 大成建設社長室情報企画部プラットフォーム計画室次長の国見肇氏は「PowerScaleを導入したことで、これまでよりも大量のデータを保存できる全社統合ファイルサーバー環境が実現した。ユーザーがより快適にデータを活用できるようになっただけでなく、サイバーレジリエンスの強化が図れたことも大きな成果」とコメントしている。

ニュースリリースURL
https://www.dell.com/ja-jp/blog/dell-powerscale/