九州電力送配電、RISE with SAPで発電側課金計算システムを構築 事業継続性も強化

2024年9月9日08:50|ニュースリリース公開日 2024年7月23日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 九州電力送配電は、発電事業者向け課金計算システムの基盤として、SAPのクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud」を中核としたクラウドソリューションの包括的オファリング「RISE with SAP」を採用し、4月に本稼働を開始した。SAPジャパンが7月23日に発表した。システム導入はQsolが支援した。

 九州電力送配電は、新たに制定された系統設備維持・拡充費用の負担制度への対応で、発電事業者への課金額の計算・請求・回収処理をシステム化する必要に迫られ、RISE with SAPを基盤とした新システムの構築を決断した。

 RISE with SAPを導入してSAPのクラウドサービスを利用することで、ハードウェアの調達が不要となり、迅速かつ効率的なシステム構築を実現し、柔軟なシステム運用も可能になったとしている。また、バックアップ環境を充実させるとともにSAPが提供するDR機能を採用。西日本と東日本にデータを分散保管し、業務継続の阻害要因を最小限にするシステム構成を目指した。

 本番環境と同一性能の疑似本番環境を導入し、本番環境を模した検証を行うことで、システム品質の向上も図った。SAPによる24時間監視と障害対応サービスを利用することで、九州電力送配電側の運用工数、委託先の工数と費用などを軽減している。さらにSAPのクラウド環境のセキュリティ環境についても高く評価したという。

 九州電力送配電は「技術力とデジタル変革で、日本を代表する先進的なインフラ企業になる」という経営理念を掲げており、今回の新システム構築もその基盤整備の一環。これを契機に、システムのスリム化やAI・データ活用などを進めたい意向だ。

ニュースリリースURL
https://news.sap.com/japan/2024/07/0723_kyuden_rise-with-sap/