大和ハウス工業がRPA導入で年27万時間、17億円の削減
2025年3月6日00:55｜ニュース｜CaseHUB.News編集部
大和ハウス工業が自動化基盤に「UiPath Platform」を選定し、開発生産性向上とグループ展開を推進した。3月4日、UiPathが発表した。
戸建住宅をコア事業とし、賃貸住宅、分譲マンション、商業施設など幅広い事業を展開する大和ハウス工業は、企業価値向上を目的としたデジタルトランスフォーメーションの一環として、技術刷新のためにUiPath Platformを採用した。
同社は2016年からRPAツールを導入し、働き方改革を推進してきた。グループ会社への自動化展開を見据えて、運用を情報システム子会社であるメディアテックに移管し、開発専門部署「デジタルファクトリー」を設立。グループ全体のDX推進体制を整えた上で、UiPath Platformへの全面的なリプレースを決めた。
グループ会社への自動化展開にあたり、開発スピードの向上とコストカットが課題となっていた大和ハウスは、複数の自動化製品を比較検討した結果、UiPath Platformを選定した。他の製品に比べ開発生産性の向上が見込まれること、クラウド型であるためグループ会社への展開が容易であること、AI機能の継続的な導入による将来性が評価された。また、将来的には社内での市民開発の可能性も考慮し、UiPath Platformが市民開発者への豊富な支援を提供している点も導入の一因となった。他にも、市場調査レポートでのリーダーとしての評価や、PoCにおける開発生産性の向上の確認も決め手となった。
2024年7月には、110体のロボットがUiPath Platform上で稼働を開始し、早くも導入効果が現れている。多数の製品群と機能により、開発者は自身のスキルに応じた開発が可能となり、効率が向上。要件定義からリリースまでの開発期間は、従来平均15日を要していたが、導入後には3日短縮された。加えて、ロボットの処理速度が向上し、以前は不安定だったSAPをはじめとする他のアプリケーションとの連携操作も安定化している。
大和ハウスでは、エンド・ツー・エンドのプロセス自動化を目指し、UiPath Platform上のAIエージェント機能の導入も検討している。具体的には、「UiPath Document Understanding」内のIDP（インテリジェントドキュメント処理機能）による非構造化データを含む文書処理の自動化や、AIエージェント「Autopilot for Developers」によるロボット作成時間の短縮、「Autopilot for Everyone」による社内問い合わせ業務のような煩雑な業務の自然言語処理、「Healing Agent」機能によるワークフローの自動修復などが検討されている。
大和ハウスの執行役員 デジタル戦略担当 松山竜蔵氏は、「自動化のグループ全体への展開を見据えていた大和ハウスにとって、UiPath Platformは、プロ開発と市民開発の両方に対応可能な機能性、開発リソースの拡張性、AI機能の継続的なリリースといった将来性を含めて、最適なソリューションであると考えています」と述べている。
大和ハウスは、今後もUiPath Platformの各機能を活用し、デジタルトランスフォーメーションを通じた企業価値の向上とグループ全体への貢献を継続的に目指す。
#DaiwaHouse #UiPath #RPA #Automation #DX #AI #ProcessAutomation #WorkflowAutomation #CitizenDevelopment #AgenticAutomation #IntelligentDocumentProcessing #Autopilot #HealingAgent