Sansanは、増加するMacの調達コスト削減と運用負荷の軽減を目的に、デバイスのライフサイクル管理(LCM)サービス「UTORITO」を採用した。8月18日、同サービスを提供するTooが発表した。残価設定型リースの活用で調達コストを15〜20%削減したほか、専用Webポータルによる管理の一元化でIT部門の業務負荷を大幅に軽減した。
同社では社用PCとしてWindowsとMacを選択できるが、近年、AIツール活用の広がりや学生時代からMacに慣れた人材の増加により、Macの比率が全体の約半数に達していた。従来はApple Storeで購入後にリース会社と契約するリースバック方式を取っており、調達手続きが複雑で発注から納品までに1.5~2カ月を要していた。そのため、常時1〜2カ月分の在庫を先行確保していたが、最新モデルを求めるエンジニア層のニーズと合致せず、余剰在庫を生む要因になっていたという。また、数十台単位でMacが入荷する度に発生する手作業でのシリアル番号の読み取りや台帳登録、管理番号の発行、さらには返却時の初期化などの運用負荷も増大していた。
これらの課題を解決するため、複数のLCMサービスを比較検討し、UTORITOを選定した。UTORITOは、デバイスの調達からキッティング、保守、回収、データ消去までをワンストップで支援するサービスである。Sansanが評価したのは、Webポータルを通じて在庫確保やリース開始申請、キッティング依頼などを一括で行い、利用中のデバイスや在庫状況を可視化できる点だ。残価設定型リースであるApple Financial Services(AFS)の活用によりコストを抑えられることや、他社ではオプションとなりがちなキッティングや返却時のデータ消去が標準サービスに含まれている点も決め手となった。加えて、水濡れや物損も含めて上限額内で何度でも対応可能な付帯の修理保証により、予算外の費用が発生しにくくコストの見通しが立てやすい点も採用を後押しした。
UTORITOへの移行により、新入社員への貸与やリプレースを中心に、現時点で調達コストが15〜20%程度削減されたという。また、キッティングやリースシール貼りなどの細かな手作業をアウトソースしたことで、担当者の業務負荷が大幅に軽減された。ポータルを活用した申請プロセスの標準化により、運用の属人化を防ぐ効果も得られている。現在は263台を運用しており、追加で141台を発注している。
Sansanでデバイス運用を担当する高野巨希氏は、「今後はUTORITOの活用でさらなるMac調達・運用の標準化と効率化を進めていきたい。将来的には、UTORITOポータルによる納期の確認や、社員情報・資産情報との連携など、より広い範囲での一元管理にも期待している」と話している。