ゼネテックは、リアルタイム経営の実現に向けた業務標準化と全社的な業務改革の基盤として、SAPのクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を採用した。2026年1月30日、ゼネテックとSAPジャパンが発表した。2025年10月から稼働を開始しており、分散していた基幹データの一元化によって経営スピードの向上とガバナンス強化を図る。
ゼネテックは、ソフトウェアとハードウェアを融合させたシステムソリューション事業のほか、3D-CAD/CAMシステムなどを提供するエンジニアリングソリューション事業、災害時位置情報共有アプリ「ココダヨ」を展開するGPS事業を手掛けている。近年、事業領域と企業規模が拡大しており、さらなる成長を加速させるためには、迅速かつ的確な経営判断を支える強固な経営基盤の構築が重要な課題となっていた。
同社は、全社的な業務改革を推進するにあたり、グローバルで豊富な実績を持つSAP S/4HANA Cloud Public Editionの採用を決めた。システムの構築はワンアイルコンサルティングが担当。販売管理、プロジェクト管理、在庫購買管理、財務会計、管理会計といった、従来は複数のシステムに分散していた基幹データを新システムへ統合し、リアルタイムで連携する仕組みを構築した。
今回の刷新により、月次決算の迅速化や損益の即時把握、分析作業の効率化など、経営スピードを高めるための基盤が整備された。また、標準プロセスを軸とした統一的な運営体制をクラウド上に構築したことで、全社的な内部統制の向上と正確なデータ連携を実現し、ガバナンスの強化も果たした。
プロジェクトの成功要因として、同社は現場部門が主体となって業務変革に取り組んだ点を挙げている。各ビジネスチームが自らの業務をシステムの標準機能に合わせる「Fit to Standard」の考え方を徹底。導入パートナーであるワンアイルコンサルティングと密に連携し、標準機能を最大限に活用することで、アドオンに依存しない拡張性の高い環境を構築した。既存業務との差分を徹底的に議論し、必要な業務変更を主体的に受け入れたことが、標準化と業務改革の両立につながった。また、経営層が強力なガバナンスのもとでプロジェクトを主導したことも大きな役割を果たした。
経営基盤の強化によって、部門横断でのデータ統合と可視化が実現し、業務プロセスの標準化による工数削減や内部統制の透明性向上が進んでいる。今後は、自社導入で培った経験とノウハウを体系化し、製造業を中心とした顧客企業に対してERP導入コンサルティングや業務改善支援などの包括的なサービスを提供していく。これにより、ERP領域における事業拡大を加速させる。