ゼネラル、SAPクラウドERPでDX基盤を構築しデータドリブンな経営体制へ

2025年11月11日21:34|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 ゼネラルホールディングスとゼネラルは、DXを支える基幹システムの構築に向け、コベルコシステムの支援のもと「SAP Cloud ERP(SAP S/4HANA Public Edition)」の導入プロジェクト「Project G-One」を推進している。11月11日、コベルコシステムが発表した。2026年1月に本格始動し、2027年の運用開始を目指す。これにより、変化に柔軟に対応できる老朽化しないITシステムを確立し、業務の自動化や事業ビジョンの明確化を実現、データドリブンな経営体制の構築を狙う。

 ゼネラルは、独自のインク開発技術とコーティング技術を持つ企業で、サーマルインクジェットやピエゾインクジェットなど、最先端の印刷方式に対応した高性能なインク製品を幅広く展開している。同社では、従来の基幹システムがDX基盤として不十分であり、収益の実態把握や将来予測の精度に課題を抱えていた。また、事業ビジョンの明確化も改善の余地があり、変化の激しい市場環境への柔軟な対応が求められていた。

 こうした課題を解決し、将来的なAI活用も視野に入れたDX基盤を構築するため、世界に通用する共通基盤であるSAP Cloud ERPの導入を決定し、持続的な成長を目指すProject G-Oneに着手した。

 コベルコシステムは、構想策定フェーズからSAPおよび製造業に関する豊富な知見を活かし、ゼネラルの業務課題に寄り添った提案を実施。現場との信頼関係を築きながら準備を進めてきた結果、導入からその後の運用フェーズまで一貫して支援するパートナーとしての役割を担うことになった。

 ゼネラルは、新システムによるデータ基盤の整備を通じて、経営・現場・海外拠点の見える化(データ利活用)、業務の自動化、AI活用による競争力向上の3点を主要な方向性として目指す。これにより、効率的な業務運用を図り、属人化を排除し生産性向上を追求する。

 ゼネラルPM DX推進室長の竹嶋氏は、「本プロジェクトは、"変化に強いデータドリブン経営の実現"と"AIの本格的活用による競争力向上"に向けた第一歩と位置づけている」と述べている。

ニュースリリース