SCSK、営業AIエージェントを内製化 FDE人材100名を2027年までに育成

2026年10月9日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
x
hatebu

 SCSKは、SalesforceのAIエージェントプラットフォーム「Agentforce」と、最上位のサポートプラン「Signature Success Plan」を導入し、営業AIエージェントを内製化する。10月8日、セールスフォース・ジャパンが発表した。2027年までに、AIエージェントの構築・展開を主導する現場伴走型のエンジニア「FDE(Forward Deployed Engineer)」を、社内で100名育成する。自社の営業現場で試した知見を、顧客向けのビジネスに展開する狙いだ。

 SCSKは、各事業ドメインで営業活動の高度化と業務効率の改善に取り組んできた。特定の事業ドメインでは、過去にSales Cloudを使った営業支援システム(SFA)と営業プロセスの改革で、案件の創出から受注までの活動を高度化し、売上総利益が前年同期の2倍に伸びた。この成果を踏まえ、自社で実践・検証したノウハウをサービスとして体系化し、顧客の営業変革や業務改革の支援に展開してきた。ただ、生成AIやAIエージェントの急速な進展で、営業活動の高度化に求められる水準は大きく変わり、SCSKが提供するサービスにも、AIを前提とした強化が必要になった。

 そこで同社は、最新のテクノロジーをまず自社で実践・検証し、その成果を顧客企業に還元する「カスタマーゼロ」の考え方で、Agentforceの採用とFDE人材100名の育成を決めた。自社の営業現場でのAI活用を速めると同時に、約20年にわたりSalesforceの主要パートナーとして培ってきたノウハウと、自社実践で得た知見を組み合わせ、AIを前提にしたサービスを顧客に提供する。

 Agentforceを営業領域に選んだ理由は、単なる業務の自動化にとどまらず、自律型のAIエージェントが営業活動そのものを高度化・最適化できる点だ。営業改革を支えてきた既存のSales Cloudとの親和性の高さと、全社の基幹システムや情報基盤と連携できる拡張性も評価した。Signature Success Planは、担当のカスタマーサクセスマネージャーの割り当てや、最速のテクニカルサポート、24時間365日のプロアクティブな監視、認定講師によるトレーニング、アーキテクトによる個別の技術ガイダンスなどを特長とする。専門チームの知見と密な支援で、Agentforceの構築・運用の内製化と、技術ノウハウの早期の蓄積・標準化を進められると見て、採用した。

 育成するFDEは、Agentforceや「Data 360」などを使い、顧客企業の現場に入り込んで、試験導入から本番稼働、定着まで伴走する専門職だ。SCSKは、顧客接点と販売管理の領域で、100名規模を育てる。

 今後は三つの取り組みを進める。一つ目は、FDEの育成とAIエージェント活用の高度化で、Agentforceを使った自社実践でAIエージェントを磨き上げ、有効性を検証しながら、実践知を蓄積する。二つ目は、AIを前提にしたサービスによる顧客企業のAI Transformation(AX)の支援だ。三つ目は、SCSKが持つ知財や情報資産を、Agent-to-Agent(AtoA)の仕組みでAIエージェントが活用し、複数のエージェントが高度な業務を自律的に実行する、次世代のサービスの創出だ。

 SCSKの菊地真之執行役員(知財事業グループ長)は「当社は、最新のAIテクノロジーを自社の業務で先行して実践・検証し、確かな成果を導き出すことこそが、お客様への真の価値提供につながると確信している。Signature Success Planの支援のもと、FDE人材100名を迅速に育成するとともに、自社で創出した成功体験から培った知見やノウハウをもとに、AIを前提にしたサービスとして展開していく」と話している。

ニュースリリース