総合教育研究所(SKK)は7月8日、ServiceNowの「HR サービスデリバリ」(HRSD)を採用し、2025年5月に本格稼働したと発表した。従業員ライフサイクル管理の効率化を進めるとともに、自社でのHR サービスデリバリ活用を通じて得た知見を基に、顧客企業の人事・総務部門向けDX支援ビジネスを拡大する方針。2028年までに同事業の売上を2025年比で2倍にする目標を掲げる。
SKKは1987年創業の総合コンサルティング企業で、大手企業向け人事システムにおける導入やコンサルティングに強みを持つという。2019年からはServiceNowのコンサルティング&インプリメンテーションパートナーとして、主に「IT Service Management」(ITSM)を中心とした顧客向けサービスを展開してきた。
近年、人材を資本と捉えて企業価値向上につなげる「人的資本経営」の浸透などを背景に、HRテックの市場は継続的な成長が見込まれている。SKKはこの市場機会を追い風に、自社での実践で培ったノウハウを生かし、顧客の人事・総務部門のDX支援ビジネス獲得を目指すべく、HRSDを自社で導入することを決めた。
まずは自社の従業員の採用から退職までを包括的に管理する業務プロセスにHRSDを活用し、徹底した自動化と標準化を推進する。このプロセスを通じて得られるノウハウやナレッジを、人事業務に課題を抱える中小企業が容易に導入できるテンプレートとして整備していく計画だ。
今回、SSKはHRSDと同時にServiceNowの「カスタマーサービス管理」(CSM)や、開発者向け生成AI機能「Now Assist for Creator」も導入している。CSMによる顧客向けポータルの構築や人事管理業務における生成AI活用も自社で推進し、ServiceNowプラットフォームと製品群の包括的な導入・コンサルティング能力を高めたい考えだ。