SHIFTは、AIエージェントと基幹システムを接続する基盤として、統合プラットフォーム「Workato」を導入した。6月30日、Workatoが発表した。受注登録や請求処理といった基幹業務プロセスにAIエージェントを組み込むことで、業務によっては40%の効率化を達成している。
SHIFTは、ソフトウェアテストを起点とした品質保証サービスを核に、DX総合サービス企業として急成長を遂げてきた。従業員数が1万5000人を超える規模へ拡大する中で、各業務システムには個別最適で導入を進められるベスト・オブ・ブリードの考え方を採用し、複数のシステムに分散するデータやプロセスを統合プラットフォームで相互連携するアーキテクチャを構築している。また、自社でのAI活用を進める中で、個人の業務効率化にとどまらず、見積もりや受注、請求といった基幹業務プロセスにAIエージェントを組み込むための、オーケストレーション基盤の整備が喫緊の課題となっていた。
Workatoの採用にあたっては、Salesforceをはじめとする多様なSaaSコネクタが整っており、AIエージェントをオーケストレーション基盤の上に自然に乗せる形で実装できる点を評価した。また、1日程度のトレーニングで非エンジニアでも開発に参加できる使いやすさを持ちながら、エンタープライズ水準の機能と信頼性を備えている点や、業務要件の変化にも迅速に対応できる高い開発アジリティも選定の理由となった。
導入に伴い、iPaaSによる業務自動化から始まり、チャットツールを介して手作業の負荷を削減する仕組みなどを確立した。さらに、業務部門の担当者が自ら自動化を実装する市民開発者の育成を進めたことで、開発者数は約30名規模に拡大している。現在は、WorkatoをエンタープライズMCP基盤として活用し、従来は担当者がPDFから情報を読み取って手動で行っていた受注登録業務において、AI-OCR、Salesforce、ワークフローシステムの各APIを連携させ、PDFの読み取りから入力、承認申請までをAIエージェントが自動実行する環境を構築した。最終承認のみ人間が行うことでガバナンスも確保している。
今後は、現場担当者が自らDXのアイデアを発案して実装へと繋げる市民開発の文化を組織全体に根付かせることを目指す。また、大規模組織でAIエージェントを安全に運用するための仕組みづくりを進めるとともに、自社でのAI活用を通じて得た知見をグループ各社に向けて展開していく。
SHIFTコーポレートプラットフォーム部基幹システム統合プラットフォーム推進グループグループ長の大網康志氏は、「情報統合分野にはハイエンド製品も存在するが、専任エンジニアの確保や習熟に時間を要するケースが少なくない。一方、Workatoは1日程度のトレーニングを受ければ非エンジニアでも開発に参加できるほどの使いやすさを持ちながら、エンタープライズ水準の機能と信頼性を備えている。利用量に応じた課金体系も導入コストの透明性を高めており、経営層への説明もしやすい構造だ」としている。