Speee社が「Trello Enterpriseプラン」でタスク管理を効率化し、業務基盤を強化した。2月19日、リックソフト株式会社が発表した。
ミドルベンチャーIT企業として事業と組織を拡大するSpeeeでは、タスク管理ツールが社内に散在しており、特にExcelでの属人的な管理によるヒューマンエラーが多発していた。たとえば総務部門では、毎月数十名程度の入社者や異動者の管理にExcelを使用し、手動でタスクを追跡していたため、抜け漏れが頻発していた。特に4月の入社人数が多い月では、新卒・中途採用を合わせて100人規模の受け入れ対応が発生し、現場の負担が大きかった。
社内エンジニアからの提案を受け、2016年10月から試験的にTrelloを利用し始め、徐々に全社的な運用体制を整備した。Trello導入後には、情報がGoogleフォームを起点に収集されるようになり、APIを通してTrelloと連携してカードが自動生成される仕組みとなっている。
2019年1月からは、Trelloをエンタープライズプランで利用している。以前は、フリープランで部署ごとに独立して利用されており、セキュリティ面の課題が指摘されていた。セキュリティ部門の設立を機に、Trelloを全社的に統一管理する必要性が高まった。リックソフトの充実したサポート体制も、エンタープライズプランへの移行の決め手となった。
Trelloの導入で、業務効率化と品質向上を同時に実現した。以前はExcelに手動で名前を入力する際にミスが頻発していたが、Trelloではカード作成が自動化されるため、ヒューマンエラーがほぼゼロになった。また、進捗状況が可視化されることで、タスク漏れも防止できるようになった。たとえば、入社手続きの場合、Googleフォームで雇用形態を選び、必要な情報を入力すると、自動的にTrello上にカードが作成されるようになった。これにより、すべてのタスクが一目で把握できるようになった。
現在、Trelloはコーポレート推進部だけでなく、セキュリティ推進、情報システム、労務、経理といった多部門の協力のもと、人事関連のさまざまな業務フローを支える基盤として活用されている。特に、人事関連のタスク管理や入退社管理に伴う手続きの進捗管理で大きな効果を発揮している。従業員や採用候補者の情報管理、表彰者(社内アワード)の選定プロセスなど、人ベースのタスクをシンプルかつ効率的に管理できるようになった。Speeeでは、Trelloの運用が全社的に定着し、継続利用していく方針だ。