TIS、クレジットカード関連サービスの基幹システムのプラットフォームにNutanixを採用

2025年4月16日16:10|ニュースCaseHUB.News編集部
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 TISは、クレジットカード決済管理や会員管理、ポイント管理を含むミッションクリティカル処理を行う基幹システムの刷新で「Nutanix Cloud Platform」を採用した。4月16日、Nutanixを提供するニュータニックス・ジャパンが発表した。

 金融業界では、オンラインバンキングやモバイル決済、ロボアドバイザーなどのデジタルサービスの拡充が急速に進んでいる。こうした事業環境の変化を受け、金融業界システム構築などに強みを持つTISは、従来の受託開発型ビジネスからサービス提供型ビジネスへの転換を推進しており、2024年には企業の多様なニーズに応じた「デジタル基盤オファリングサービス」を開始した。

 このサービスでは、クレジットカード会社をはじめとする企業に対し、インフラ基盤やサービス基盤、アーキテクチャコンサルティングを組み合わせて、高性能かつ高セキュリティなデジタル基盤を提供する。今回、TISはこれまでメインフレームで稼働していた一部のクレジットカード会社向けサービスの基幹システムを、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドを含むクラウドサービスの需要拡大に対応するために、Nutanix Cloud Platformへ移行した。

 Nutanix選定の理由には、維持・運用費の大幅な削減がある。また、Nutanixのプラットフォームでソフトウェア・デファインド・ストレージを利用して、メインフレームと同等の処理性能が出る点も挙げられる。具体的には、クレジットカードの処理の特性で負荷が高まる月次のバッチ処理において、最大4倍のアプリケーション性能向上が見込められた点が評価された。

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Nutanix Cloud Platformを活用したクレジット基幹システム評価ポイント

 Nutanixのプラットフォームを使って実現するTISのデジタル基盤オファリングサービスは、顧客が基盤のハードウェアなどを購入する必要がなく、サービス基盤の維持・運用費の定額化を実現する。サーバやネットワーク機器などハードウェアのサポート終了に伴う費用や人材確保の課題も解消している。これにより、顧客は非競争領域にかけるコストを削減でき、DXサービスの拡充など戦略領域への注力が可能となる。

 TISデジタルイノベーション事業本部 サービスプラットフォーム事業部 サービスプラットフォーム第1部副部長の岩永晃一氏は、「デジタル基盤オファリングサービスはインフラ基盤だけでなく、運用・保守まで含むオールインワンでの提供となる。顧客の非戦略領域を任せていただき、より戦略的な事業領域に集中する目的において、Nutanix Cloud Platformの採用は当社のビジネスにとってもインパクトが大きい」と述べている。

 今後、TISは複数のパブリッククラウドとのシームレスな接続を想定し、顧客ニーズに応じたハイブリッド環境での活用を拡大する計画だ。さらに、Nutanixソフトウェアスタックの拡充やAWSへのシームレスなリソース移行、Nutanix Cloud Clusters(NC2)を活用したBCP対策・レジリエンス強化、金融業界への新規参入事業者向けサービスの検討も進める。

ニュースリリース


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