足利銀行は、行内コミュニケーションの活性化と情報の共有基盤構築を目的に、従業員体験向上プラットフォーム「TUNAG」を採用した。3月16日、TUNAGを運営するスタメンが発表した。2025年10月から約4000名の従業員を対象に運用を開始しており、情報のサイロ化を防ぐとともに、現場起点のコミュニケーション変革を加速させている。
足利銀行は栃木県を中心とした北関東エリアに150を超える拠点を展開する地方銀行だ。創業130周年という節目を迎える中、広範な拠点網と組織規模ゆえのコミュニケーション課題を抱えていた。既存のイントラネットが雑然として必要な情報が整理できていない情報の散逸や、他部店の取り組みが見えにくい「顔が見えない」状況の解消が急務となっていた。また、銀行特有の保守的な文化から脱却し、個人のスマートフォンからもアクセス可能な柔軟な情報発信基盤が求められていた。
TUNAGの採用にあたり、アプリケーションを開くだけで最新ニュースが流れるタイムライン形式により、意識せずとも他部店の動きや行内のトピックスに触れられる点を評価した。情報の壁をなくし、行内の状況を全従業員でリアルタイムに共有できる柔軟性を備えている。また、単なる社内SNSに留まらず、既存のイントラネットから移行すべき情報を整理し、将来的に研修やマニュアルなどの業務領域まで拡張できる点も選定の決め手となった。
銀行独自の厳格なセキュリティ要件を満たしながら、コンテンツを柔軟に設計できるカスタマイズ性も高く評価された。導入にあたっては、スタメンの専任担当者が運用設計から定着までを支援する伴走体制が大きな後押しになっている。
現在はスマートフォンアプリケーションを通じ、創業130周年記念プロジェクトに関する経営メッセージの発信や、新入行員および各部店の取り組みを写真や動画で紹介し、顔と名前の一致を促進している。さらに、サンクスカード機能を活用し、部店を越えた称賛やポジティブな交流を活性化させている。動画によるナレッジ共有など、柔らかい表現での情報伝達も進んでいる。
今後は紙媒体のデジタル移行をさらに進め、情報の浸透スピードを向上させる。次のステップとして、業務マニュアルや令達文書、研修資料といった業務情報の集約へと活用の幅を広げ、コミュニケーションDXを推進する。
足利銀行総合企画部広報室長の篠原辰裕氏と部長代理の阿部貴美子氏は、「新しい広報インフラの導入にあたっては、双方向のコミュニケーションが可能で、従業員個人が容易にアクセスできることを重視した。TUNAGの視認性や操作性、充実したサポート体制が導入の決め手だ。会社や仲間に自然と愛着が育まれる風通しの良い組織づくりにつなげていきたい」と述べている。