三菱UFJ銀行は、新CRMシステムとしてSalesforce Financial Services Cloud(FSC)を導入した。4月7日、セールスフォース・ジャパンが発表した。
三菱UFJ銀行では、各拠点に所属する約2万6000人の営業担当者が利用する新たな顧客関係管理(CRM)システムの構築に取り組んできた。事業環境が変化し、顧客へのより一層の貢献が求められる中、同行は顧客データを一元化し、営業担当者が顧客に対しより良い体験を提供するためのツールとして、新CRMシステムを位置づけている。また従来のオンプレミスシステムからの脱却を図り、クラウドベースのFSCの導入で、システムの柔軟性と拡張性を高め、迅速な機能アップデートを実現できることも選定の理由となった。
顧客データの一元化で、銀行内外に散在していた顧客に関する情報を統合し、営業担当者が単一の画面で顧客の全体像を把握できるようにする。これにより、営業担当者は顧客をより深く理解し、一人ひとりのニーズに寄り添った提案を可能にする。
また、提案の切り口を拡大し、提案準備にかかる負荷を削減することも目的の一つだ。これまで営業担当者の個々の経験や好みに依存しがちだった提案を、顧客ニーズや課題に合わせて行えるようサポートする。AIを活用したレコメンド機能で、顧客に最適な提案書を自動作成して営業担当者に提示することで、顧客に対する提案の精度とスピードを向上させる。
さらに、若手営業担当者が顧客と接点を持った際のサポートを強化し、迅速な対応を可能にする。これにより、営業活動の効率化と成果の向上を図り、顧客により迅速に価値を届けることを目指す。
三菱UFJ銀行 法人・ウェルスマネジメント企画部 システム企画グループ 上席調査役 武井優氏は「新CRMシステムの導入により、顧客に対する理解を深め、より良い体験を提供することが可能になります。SalesforceのFSCを活用し、営業活動の効率化と成果の向上を目指してまいります」と述べている。
三菱UFJ銀行は、今後もさらなるシステムの改善と機能追加を進め、AIを活用したオーダーメイドの提案の精度を高め、顧客に対する価値提供をよりスピーディーに実施できる体制を構築していく。加えて、ビジネスモデルも含めたアジャイルな体制を整え、環境の変化や技術の進歩に柔軟に対応していくことを目指す。
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