三菱UFJファクターは、ファクタリング事業の顧客向け請求書発行において、ウイングアーク1stのデジタルトラストサービス「Trustee」とデジタル帳票基盤「SVF」を採用した。9月28日、ウイングアーク1stが発表した。デジタル請求書にタイムスタンプを付与することで存在証明と非改ざん証明を行い、生成AIの普及で高まる文書の改ざん・偽造リスクに備える。現在、2000社を超える企業への請求書発行に活用している。
三菱UFJファクターは「ファクタリング」「代金回収」「でんさい一括ファクタリング」の3事業を展開している。同社は顧客の利便性向上を目的に請求書発行業務のデジタル化を進めており、2018年にSVF製品を採用。2020年には帳票流通「SVF Transact」を利用し、Web配信基盤を整備した。
2022年1月施行の改正電子帳簿保存法により発行側でのタイムスタンプ付与要件は緩和されたものの、同社は顧客に届ける請求書の真正性を担保し、信用を守る方針を重視。法令対応にとどまらない安全な請求書運用を継続するため、外部のタイムスタンプサービスと連携した運用を続けてきた。
その後、将来的な取引拡大や請求書発行量の増加を見据え、タイムスタンプサービスの見直しを実施した。その結果、1秒間に1000文書を処理できるタイムスタンプ発行性能など、将来的な取引拡大や請求書発行量の増加に対応できる処理性能を評価し、Trusteeの採用を決めた。
2026年4月から「Trustee タイムスタンプ」の運用を開始。デジタル文書のハッシュ値と時刻情報を組み合わせたタイムスタンプを請求書に付与することで、付与時点での存在と、その後の非改ざん性を証明できる仕組みを整えた。請求書は「SVF Cloud for Salesforce」でPDF化してTrusteeでタイムスタンプを付与し、SVF Transact経由のWebダウンロードやSalesforceからの営業送付、郵送といった顧客の希望に応じた方式で配信している。
同社の顧客約5000社のうち、現在は2000社以上へWeb配信を実施しており、今後は全顧客へのWeb配信を目指す。さらに、発行元を証明する「Trustee eシール」の活用も検討し、デジタル文書の真正性をより高めていく。