資生堂、ファンデ美容液のUGC拡大で新規購買を促進 生活者の熱量高い声を活用

2026年6月11日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 資生堂ジャパンは、世界90の国と地域で展開するブランドSHISEIDOのエッセンススキングロウファンデーションのマーケティング施策において、NELが運営するプラットフォーム「osina」を活用した。2026年6月10日、NELが発表した。SNS上での生活者による自然発生的な投稿を促すことで、これまでリーチできていなかった新たな顧客層への情報伝播と新規購買の促進につなげた。

 資生堂ジャパンが展開するエッセンススキングロウファンデーションは、スキンケアの発想を起点に開発されたファンデーションだ。素肌をカバーするだけでなく、つけている間に肌をケアする機能が支持され、2023年9月の発売から2026年2月末時点までの累計販売数は74万本に到達している。ブランド認知が広がる一方で、発売当時の話題性が落ち着いてきた段階を迎え、普段から熱心に美容情報を追っているわけではない、日常の延長で美容と関わる新たな生活者へいかに商品を届けるかが課題となっていた。

 従来のインフルエンサーを起用したプロモーションでは、ブランドの世界観に沿った発信ができるものの投稿数が限られ、視聴者も美容感度の高い層に偏る傾向があった。また、モニター施策などでは商品に関する具体的な言及が薄まる課題もあり、投稿数と商品の使用実感に基づく発話を両立できる手段として、osinaの本格活用を決めた。選定にあたっては、ブランドの考えを正確に捉えた深い文脈分析に基づく提案の質や、短期間での急な依頼にも対応できる迅速さを評価した。

 プロジェクトでは、NELが独自に開発したクラスター分析手法を用い、素肌美や素肌感を求めるナチュラルメイク界隈に着目した。この層はPR投稿がほぼなく、自然発生的な投稿で話題が盛り上がっており若年層の投稿者も多い。さらに「メイク前の土台作りを丁寧に」という発話が多い特徴があり、スキンケア視点という商品の特徴と自然に重なることから訴求方針を設計した。

 2025年10月から12月にかけて実施された施策では、TikTokとInstagramを合わせて131件のUGC投稿が生まれ、総再生回数は600万回超を記録した。ハッシュタグ「#ナチュラルメイク」の実施期間中の月間総再生数1088万回に対し、osinaユーザーによる投稿が338万回を占め、再生占有率は31.1%に達した。投稿では同ブランドの美容液「アルティミューン」との合わせ使いや、潤い感、長時間崩れないといった具体的な使用実感が複数の切り口で広がった。

 さらに2025年12月には、創出されたUGCを広告配信する「osina Boost」を実施した。美容メディアなどがベストコスメアワードを発表し、生活者が美容情報に集中的に触れる時期に合わせて愛用者のリアルな声を届けることで、商品への理解と検討を後押しした。施策期間中は、リフィルと比較して初めて商品を購入する際に選ばれる本体ボトルの売上伸長率が高く、新規顧客の獲得に寄与した。

 SHISEIDOのブランド担当者である大竹すみれ氏は、600万回超の再生回数は単独ではなかなか出せない数字であり、発信者の質を担保しながら投稿数を確保できたと評価する。今後は露出の広さを追うだけでなく、ブランドの世界観に共感し自身の言葉で熱量高く語ってくれる声を増やす取り組みを中心に据え、新製品の発売やベストコスメアワードの時期など生活者の関心が高まる場面で愛用者の発話を広げ、顧客との関係を深めていく。

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