リコーブラックラムズ東京は、試合データ分析業務の効率向上のため、UiPath Business Automation Platformを採用した。2023年9月7日、UiPath社が発表した。
ジャパンラグビー リーグワンに所属するラグビーチームであるブラックラムズは、2017年秋より電子黒板を導入し、チームミーティングやセットプレーの傾向分析に活用するなど、ICTを活用した働き方改革を推進している。しかし、従来の試合データ分析は、チーム専属のスポーツアナリストが試合終了後に公開されるデータを取得し、手作業で加工、レポート化する必要があり、1試合あたり約45分かかっていた。また、データ公開時間にもばらつきがあり、データ取得作業はアナリストの負担となっていた。
そこでブラックラムズは、リコー社内で活用が進んでいたUiPathを導入。データ取得元サイトのクローリング、データダウンロード、データ統合・加工、データクラウドフォルダへの格納、BIツールと連携したグラフ作成、関係者への通知を自動化した。
この結果、迅速かつ正確な分析レポートの作成が可能となり、年間約81時間の時間創出を実現した。また、これまで試合数の関係から難しかったシーズンを通した傾向分析も可能となり、次のシーズンに向けた戦略立案の質向上に繋がった。さらに、データ分析の担当者以外もBIツールを通じてデータ分析が可能となり、関係者全員による迅速な状況判断が可能となった。
ブラックラムズのアナリスト松浦大輔氏は、「このシステムの導入により、データ収集と視覚化にかかる時間が大幅に短縮され、それによってデータの背景を深く考察できる時間が確保できるようになるだけでなく、扱うデータも増大しました。週ごとやシーズンごとのデータを追跡することが可能となり、データをさまざまな組み合わせで多角的に分析できることは、効果的な取り組みや戦略の見通しにプラスの効果がもたらされていると日々実感しています」とコメントしている。
ブラックラムズは今後、ラグビー事業のマーケティング活動においてもUiPathを活用した自動化を進めていくことを検討している。UiPath社も、今後もブラックラムズの業務効率化に向けた取り組みをサポートしていく。