USEN-ALMEX、Qtフレームワーク導入で開発効率向上 新人研修期間を大幅短縮

2024年10月10日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 USEN-ALMEXはQtフレームワークを導入し、オンライン資格確認対応顔認証付きカードリーダー「Sma-pa マイナタッチ」の開発時間の短縮とメンテナンス性の向上を実現した。10月9日、Qt Groupが発表した。

 USEN-ALMEXは、50年以上にわたり医療機関やホテル、アミューズメント施設などに向けた自動精算機やセルフチェックイン機、受付・案内表示システムなどを開発・販売してきた。長年の開発の中でさまざまな開発言語が使用されてきた結果、言語ごとに担当者が固定化し、人材配置が課題となっていた。そこでUSEN-ALMEXは、2021年10月にリリースしたマイナタッチの開発を機に、UI開発に使用する言語の統一を決定し、Qtフレームワークを採用した。

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マイナタッチのインターフェース

 Qtは、QMLの基本機能を習得すればアプリ開発が可能になる特徴を持つ。USEN-ALMEXではQt導入以前、新人エンジニアが開発に参加できるまでに数か月から数年かかっていた。Qt導入後は最短3週間で開発に参画できる。開発コストやメンテナンス性の改善、開発工数の削減も実現した。削減できた工数をテストに充て、品質向上にもつながっている。

 USEN-ALMEX常務執行役員CTO R&D本部長 井上晋氏は、「KIOSK(Windows、Linux)向け、組込デバイス向け、STB向け、スマートフォン向けのUI開発をQtに寄せることによって、社内の人材育成とノウハウの蓄積が非常に効率的になると確信している」と述べている。

 USEN-ALMEXは今後、新製品のUI/UX開発でもQtを採用し、開発環境の統一化と開発リソースの有効活用を目指していく。

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