U.S.M.H、New Relicでアプリ不具合を可視化・解消 原因特定の遅延を改善

2026年6月10日18:54|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)は、実店舗向けスマートフォン決済サービス「Scan&Go」のサービス体験向上を目的に、New Relicのオブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」を採用した。6月9日、New Relicが発表した。従来は原因特定が困難だったアプリの不具合や処理遅延の解決に成功したほか、システム改善サイクルの迅速化により快適な買い物体験の継続的な提供を目指す。

 U.S.M.Hは、マルエツ、カスミ、いなげや、イオンフードスタイルを傘下に持つ持株会社で、売上高1兆円を超える国内最大の食品スーパーマーケット企業連合だ。同社が2022年から提供するScan&Goは、来店者がスマートフォンで商品のバーコードをスキャンしてセルフで会計できるデジタルサービスで、首都圏の500店舗以上で展開され、現在58万名を超える利用者を抱えている。しかし、従来はアプリケーション開発ベンダーとインフラ構築ベンダーがそれぞれ異なるツールでシステムを監視していたため、問題発生時に原因を特定できないままサービス管理部署への報告が4時間後になるなどの課題を抱えていた。

 こうした背景から、システムの安定稼働を維持してスマートな買い物体験を提供するため、2025年6月にNew Relicの導入を決定した。採用の決め手は技術面、運用面、コスト面のバランスの良さにある。複雑な設定をせずとも必要な観測データを簡単な実装で取得できる利便性に加え、ダッシュボードを通じて立場の異なる関係者がリアルタイムにデータを共有できる運用性を評価した。また、ユーザー数とデータ量で決まるシンプルな料金体系も合理的で、繁忙期のサーバー増設時にも追加の契約手続きが不要な柔軟性も食品スーパーマーケット事業を支える基盤として高く評価された。

 導入後は、アプリケーションパフォーマンス監視を中心にインフラやモバイル、ログなどの監視機能を実装し、従来の課題だった原因不明の遅延問題をコードレベルで深掘りして解消。さらに同社は、New Relicの活用を通じてSRE活動を推進し、システムの状態を「観る(観測)」「監る(監視)」「診る(診断)」「看る(看護)」という四つの切り口で深化させる取り組みを実践している。定期的なデータ共有による異常予兆の把握や、ユーザー体験のリアルタイムな可視化、ログ分析の迅速化などが可能になり、不具合の原因調査にかかる工数を削減してシステム改善へ注力できる体制を整えた。

 今後は、Scan&Goと連携する周辺システムにもオブザーバビリティを適用していく計画だ。さらに、顧客が一度スキャンした商品を取り消したというような、POSデータでは把握できない「買わなかったデータ」などの観測データをビジネス視点でも可視化し、現場を動かすための鮮度の高い情報として活用する構想も進めている。

ニュースリリース