大鵬薬品工業(大鵬薬品)は、次世代CRM「Veeva Vault CRM」を採用した。12月10日、Veeva Japanが発表した。顧客のニーズに基づいた最適な情報提供体制を構築し、医療従事者とのエンゲージメント強化を目指す。
大鵬薬品は、革新的な治療薬の創出と提供に取り組む中で、昨今の医療従事者による情報収集のデジタル化に対応するため、「TAIHOオムニチャネルビジョン2027」を策定している。医療従事者の視点に立った情報提供活動をオムニチャネル戦略に基づいて推進しており、このビジョンを実現するための最適なプラットフォームを求めていた。
Veeva Vault CRMの選定にあたっては、部門やチャネルを横断したデータ連携を可能にするというVeevaの理念や製品設計を評価した。また、製薬業界に精通した専門チームによる支援体制に加え、既存のソフトウェアやデータ製品との連携性が高い点も採用のポイントになった。さらに、AIを活用した革新的な製品ロードマップが提示されていることにも期待を寄せている。
今回の導入により、大鵬薬品は統合されたデータを活用し、リアルタイムかつシームレスにチャネルを連携させることが可能になる。これにより、医療関係者に対して新たな価値を届け、コミュニケーションをさらに効果的なものにしていく方針だ。
採用されたVeeva Vault CRMは、ライフサイエンス業界向けの次世代CRMとして設計されており、Veevaの「Vault Platform」上に構築されている。業界特有の業務要件やコンプライアンス要件に柔軟に対応できる点が特徴で、2024年の一般提供開始以来、世界で100社以上に採用されている。営業、マーケティング、メディカルの各チームをつなぐ「Vault CRM Suite」の一部として機能し、AIエージェント機能による現場の生産性向上も支援する。
大鵬薬品 医薬本部長の杉野亮氏は、「オムニチャネルビジョンの実現に向け、最適なプラットフォームとしてVeeva Vault CRMを採用した。統合されたデータを活用し、医療関係者に新たな価値を届けていきたい」としている。