福岡ソフトバンクホークスは、本拠地であるみずほPayPayドーム福岡でVIPルームのシステムを刷新し、ファンエンゲージメント強化に取り組んでいる。1月22日、システム刷新を支援したウフルが発表した。
みずほPayPayドーム福岡には117室のVIPルーム「スーパーボックス」があるが、従来のWeb予約システムや予約管理システム、セルフオーダーシステムは老朽化が進み、データ連携も不十分で、業務効率やサービス品質向上の阻害要因になっていたという。こうした課題を解決すべく、新システムでは「Salesforce」を中心に、AWS上に構築したWeb予約システムや、自社開発のモバイルオーダーシステム「売り子ール」を連携させた。
Salesforceの導入により、従来手動で行われていた予約情報の入力作業が自動化され、リアルタイムでの管理が可能になった。業務負荷を大幅に削減するとともに、入力ミスもなくなり、予約情報のスムーズな共有を実現したとしている。
また、顧客が操作するWeb予約システムは、直感的かつシンプルなUIを意識して開発したという。さらに、リアルタイムでの予約情報の反映やリマインドメールの自動配信機能を実装したことで、予約登録率が10~20%向上し、売り上げの増加につながった。
各部屋からのフードやドリンクの注文には売り子ールを活用し、従来の紙の伝票管理を廃止。注文内容や精算情報を厨房や配膳スタッフ間でリアルタイムに共有できるようになった。注文を受けてから調理、配膳までのリードタイムが短縮され、精算時間も1件あたり約10分短縮された。試合終了時に精算が集中することによる待ち時間も解消され、業務効率とサービス品質の向上を実現したという。