東海労働金庫、Webデータベース内製化で業務効率化

2024年12月10日23:51|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東海労働金庫は、ディサークルが開発・販売する業務デジタル化ツール「POWER EGG」を導入し、Webデータベースの積極的な利活用による業務効率化を実現した。2024年12月10日、ディサークルが発表した。

 東海労働金庫は、以前利用していたグループウェアの運用に課題を抱えていた。多機能でカスタマイズ性の高いシステムだったが、改修や機能追加には外部ベンダーへの委託が必要で、コストと時間がかかっていた。また、ワークフロー機能の活用も限定的で、ペーパーレス化も思うように進んでいなかった。

 2020年1月、Windows7のサポート終了に伴い、Windows10への移行と併せてグループウェアのリプレースを検討。複数ベンダーからの提案を比較検討し、POWER EGGを採用した。選定理由は、Webデータベース機能が標準搭載され、グループウェアや汎用申請ワークフローとの連携も容易であったこと。他製品ではWebデータベース機能が別パッケージであったり、連携がスムーズでなかったりした。

 POWER EGG導入により、東海労働金庫はWebデータベースを積極的に活用。従来、外部委託していた専用システムの改修費用を削減できただけでなく、本部職員が自らWebデータベースを作成・運用できる体制を構築した。

 導入当初は、Webデータベースに不慣れな職員が多かったため、まずは実用的な管理簿をWebデータベース化し、その利便性を体感してもらうことから始めた。Excelファイルで管理していた管理簿をWebデータベースに移行して、営業店が入力と同時に集計が完了し本部側の集計作業が不要になった。この成功事例を基に、各部門にWebデータベースの利用を促し、Webデータベース作成の研修も実施。現在では、本部職員の約半数がWebデータベースの作成・修正・更新が可能となり、運用数は700本に達している。

 Webデータベースは、決算報告、自店検査、現金送金など、さまざまな業務で活用されている。決算報告業務では、RPAと連携させることで基幹システムからのデータ取得を自動化し、業務を大幅に簡略化した。自店検査業務では、ExcelとWordで作成していた報告書をWebデータベース化することで、集計作業の負担を軽減し、分析に時間を割けるようになった。現金送金業務では、複雑な処理を2種のWebデータベースを組み合わせることで簡略化を実現した。

 東海労働金庫業務部 部長の小山貴久氏は、「導入の効果は確実に感じている。膨大な紙やファイル、無駄な時間の削減といった効果は間違いなくある。特に、本部と営業店との間における紙やファイルのやりとりは、ほぼなくなった」とコメント。業務全体が効率化され、ペーパーレス化も進んだことを実感している。

 今後は、役割が重複しているWebデータベースや、特定の年度用のWebデータベースなどを整理していく方針だ。職員のモチベーションを維持しながら、適切なルールを策定し、Webデータベースのさらなる活用を進めていく。

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