神崎高級工機製作所(KANZAKI)は、エイトレッドが提供するクラウド型ワークフロー「X-point Cloud」を導入した。10月27日、エイトレッドが発表した。年間1万件超に上る紙の申請業務をデジタル化し、月額で約100万円のコスト削減につなげている。
ヤンマーグループの一員であるKANZAKIは、歯車や工作機械などを製造・販売している。社内のデジタル化を進めるにあたり、コロナ禍を契機としたペーパーレス化の必要性の高まりや、年間1万件を超える紙の申請業務によるコスト増加、手入力や転記による非効率な業務プロセスの残存といった課題を抱えていた。これらの課題を解決するため、クラウド型ワークフローの導入を決めた。
X-point Cloudの選定においては、「製造現場に馴染みやすいこと」「クラウドサービスであること」「価格が適正であること」の三つの要件を重視した。現場の負担軽減に直結する利便性の高い機能群と、直感的に使える操作性が決め手となり、X-point Cloudの導入に至った。
現在、KANZAKIでは全部署でX-point Cloudを活用しており、運用中の申請書は102種類、申請件数は月間約2000件に達し、日常業務に欠かせないツールとして定着している。これにより、年間1万件超の紙の申請書がペーパーレス化され、申請業務のデジタル化が大きく進展した。紙の申請書の回付や保管業務が不要となり、時間や場所に縛られない承認作業が可能となったことで、業務効率化の効果を人件費に換算すると月額約100万円のコスト削減につながっている。
さらに、X-point Cloudと業務アプリツール「kintone」を連携させたことで、従来は手作業で対応していた案件管理や資材管理における入力作業の削減や業務の一元管理も実現した。両システムの中間にデータ連携ツール「ASTERIA Warp」を組み合わせることで、承認状況が詳細かつ正確に同期され、業務全体の可視化と効率化が推進されている。